TC 150及びTC 150/SC 7の活動状況について(2014年)

(各リンクは新規ウインドウで開きます)

TC 150 “Implants for surgery”(ISOのページへ)
  1971年設立
  議長:Mr. John Goode (米国FDA)、幹事国(事務局):ドイツ(ドイツ標準局)
  参加国:日本、米国、ドイツ、英国、フランス、韓国等 (P-member 24ヶ国)
       オブザーバー参加国(O-member) 19ヶ国

  国内審議団体:

討議内容:
 その名の通り、外科用インプラントに関連する国際標準を作成するTC。具体的には材料規格、人工心臓、人工関節等に関する国際標準を討議中。これまでに141の国際規格を作成している。現存するWGは4つ、SCは7つ(うち1つは休眠中)(詳細はリンク先を参照のこと)
 再生医療分野を担当するのはSC 7
 

TC 150/SC 7 “Tissue-engineered medical products”(ISOのページへ) 
  2007年設立
  議長:Dr. David Kaplan (米国FDA)、幹事国:日本(日本工業標準調査会)
  参加国:P-member 13ヶ国
       O-member 4ヶ国
  国内審議団体: (一社)日本ファインセラミックス協会

作業範囲:
 再生医療製品(機器)の一般的事項(用語や一般的要求事項)、有効性評価技術等(Cell Therapyは対象外)

2014年の状況:
 SCに拡大したものの、思ったほど専門家が参加してこないため、新規提案がなかなか採択されない状況が続いている(ISOで新規提案が採択される条件は、賛成多数と賛成4ヶ国以上が規格作成のための専門家を推薦してくることだが、後者を満たすケースが少ない)。原因の一つとして、現在、ほとんどの国で再生医療製品は「医薬品」として規制されていることが挙げられる。しかしながら、医薬品の国際整合を行うICHでは、再生医療製品に関する議論は始まっていない。また、医薬品と比べ様々な構成要素からなる再生医療製品は、どちらかと言えば「医療機器」に近い側面を持つため、「医薬品」として規制するにあたっても従来の医薬品評価技術を適用することが難しいことが予想される。そのため、国際標準となりうる技術規格がISO、特にISO/TC 150/SC 7で作成できるか、また、それを利用することが可能か様子見をしている国が多くなっているように思われる。
しかしながら、2013年から参加してきた中国とブラジルが積極的な姿勢を見せており、2014年のソウル総会前にそれまで停滞していたPWIの1つが新規採択される見込みとなり、投票の結果、2015年1月に新規業務として正式に採択された。標準として成立するかどうかはProject leaderの腕にかかっている。なお、今年の総会は9月にベルリンで開催される予定。
 
進行中のプロジェクトは以下のようになっている。なお、これらのProject leaderは全て日本人である。

その他に“Terminology” 及び “General requirements”文書作成のための予備作業が行われている
(各々を討議するためのTask Forceがソウル総会時に結成され、2015年からWeb会議をベースに文書のブラッシュアップを行うことになった。後者は、1月20日に初会議が開催され、参加者間で文書の方向性に関して一定の合意がなされた。前者も2月中にWeb会議を開催する予定。)

 終了したプロジェクト

Last update 2015.01.21
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