< ステント委員会 >
インプラント・データシステム委員会議事録からの抜粋
- ステント研究会、及び大動脈ステントグラフト症例検討会の両要旨集が完成したので希望者には配布したい。末梢血管ステントの調査では、一方が、67施設226例、他方が76例の症例が集まってきている。内容についての検討を行いつつあるが、末梢血管については大きな問題は起こっていない模様である。ステントグラフトでは手術手技の保険点数は認められたが、全て手作りで市販のものはまだない。ステント自身の材料と構造、グラフト自身の材料も種々雑多の状況である。重篤な合併症もあり実態を把握する必要がある。現在、治験が行われているが、手術なしのステントグラフト挿入(放射線科)、手術と併用(血管外科)、の二つのやり方があり、材質的には共通である。現開発品でも良い成績を残せなかったものもあり、長期でみると予想しなかった不具合が起こる可能性もある。 (H14.12.24)
- 2種類のステントについては業者の協力を得てフォローアップを行っている。今回、ステントグラフトについてアンケート調査を行いたい。前回は1999年に行った。当病院の症例でグラフト留置4年後にendoleakに因るものと思われる切迫破裂を来した例があった。また、endoleakはなかったが、留置後に瘤径の増大が認められた例もあった。など、いろいろな問題が起こっているためである。グラフトの種類、適応、合併症などについて、学会、研究会の協力を仰ぐ。秋頃から開始したい。 (H14.7.30)
- ステントグラフトが広く使われるようになっている(1999年のアンケート調査で1032例)。その内、重篤な合併症が25例(自家製、手技の問題が多い)あった。末梢血管のステントについては、57/207症例、47/370症例のデータが集まっている。自作の大血管ステントグラフトが使われつつあり、重篤な不具合が起こっているケースもある。血管外科、ステント研究会を中心とした調査が必要と考えている。 (H14.3.22)
- 冠動脈を除く血管系のステントとグラフトの市販品はまだ2種類しかない。現在、パルマッツ・ステントとイリアック・ステントについて調査を行っている。両方で500例位を見込んでいて、一応、第一段階として6ヶ月をフォローする予定である。また、大動脈瘤に対するステントの調査を大動脈ステントグラフト症例検討会の協力を得て、2年前に準じて行う予定である。(H13.12.3)
- 冠動脈を除く動脈系と静脈系に関するステントとグラフトの市販品はまだ少ない。まず、腸骨動脈用末梢動脈ステントについて、調査フォーマットを作成し、各医療機関・企業の協力を得て、使用成績調査を進めつつある。1種のステントでは、協力施設は45施設まで広げることができ、症例数も200を越える予定である。また、ステント留置に関するアンケートも行う。 (H13.8.24)