平成18年度第3回ISO/TC194国内委員会議事録
日時:2007年1月12日(金)午後2時〜5時
場所:医器工会議室
参加者:土屋、佐藤(哲)、上野、入村(PMDA)、小泉、名本、中橋、金澤、加藤、中岡、山本(卓)、柚場、今井(弘)、高嶋、米山、大橋、橋本、坂口、千秋、松岡、山影、中村、黒澤、五十嵐、吉原
議事
1)報告事項(報告者)
SC1ベルリン会議(中岡、黒澤委員):2006年12月に開催された。日本からの出席者は、中岡、黒澤、岸田、佐藤(哲)の4名。別添1および別添2に基づいて説明があった。DIS 22442-1.2〜22442-3.2 はいずれもFDISとして最終投票にかけることに合意した。新たに設立されたSC1/WG4には佐藤哲男委員(旭化成メディカル)が参加した。
WG4 Clinical Investigation の現況(上野委員):ISO版GCPともいうべきISO 14155-1 and -2の統合と改訂のための作業を行っており、改訂版ISO/CD 14155には2006.11.25にコメント付きで賛成投票を行った。その他は別添3に示した通りである。なお、この作業はGHTFでの調和などとも密接に関連するものであるため、PMDA信頼性保証部、医機連GCP委員会とも連携を密にしている。
WG11 Allowable limits の現況(中橋委員):残留EOなどの限度値に関するISO 10993-7の改訂作業はほぼ終了したのに伴い、WG11の新規事業として"フタール酸エステルの許容値"に関するtechnical
specification (TS)を作製することが提案された。この新規提案(NWIP)は承認された。日本からは、nominated expertsとして中橋と配島(国立衛研・療品部)両委員を登録した。
2)WG5, 6, 8, 13 ベルリン会議(2月初旬)への対応について
WG13 Toxicokinetics:ISO 10993-16:1997 の10年見直し(NWIP - N602)が課題。根本的な改訂ではなく形式的な修正・追加に留まるものと思われる。N602には賛成投票するという方針を確認した。
次に、二つのグループ(第1:WG5 & 6について;第2:WG8について)に分かれて方針を討議した。以下に、討議の結論概要を記す。
WG5 Cytotoxicity Test: CD 10993-5 (投票期限:1月20日)が課題。事前に田中委員(急遽欠席)から、抽出時のサンプル/培地の比に関する規定がISOと厚労省事務連絡とで微妙に異なる点にどう対処するか、というコメントがあった。"ISO
10993-12に準拠する"ということで問題ないとする意見と6 cm2 / ml に固定すべきとする意見に分かれた。期限までに関係者で意見調整することとなった。細胞毒性試験プロトコルに関するAnnexについては、必要な論文を追加する程度で問題はないとされた。
WG6: Genotoxicity, etc. : NWIP (現在進行中のISO 10993-3:2003の改訂作業のISOルールに基づいた追認投票)には賛成とする(ただし、CDとすることには反対する)こととした。松岡委員から、WD 10993-3, Annex D(日本提案)の修正についての作業班(拡大WG6)の経緯について報告があった(別添4)。さらに、その結論を受けて、シカゴ版でのAnnex Dの本質は変えずわずかな修正を加えたものを、コンベナー(A. Poth)へ送った旨の報告があった。引き続いて、Annex E: Additional guidance on genetic toxicity testingおよびAnnex F: Risk assessment について討議した。これらの付属書の趣旨、内容がよくわからないので、ベルリン会議でその点を確認して対処することとされた。
WG8: Irritation and sensitization: NWIP(現在進行中のISO 10993-10: 2002の改訂作業のISOルールに基づいた追認投票)には賛成とすることとした。現在のドラフトの内容に関しては、"local
lymph node assay (LLNA)を感作性試験の第一選択とする"のには無理がある、という点で一致した。
以上の討議を踏まえて、ベルリン会議に臨む。なお、会議出席予定者は以下の通り:土屋(WG5, 6, 8, 13)、松岡(WG6)、山影(WG6)
3)DISおよびFDIS投票について
以下の投票案件について、その検討・対処方針を決めた。
DIS 10993-1: Evaluation and testing within a risk management process
3月2日(金)午後4時から国立衛研において、拡大WG1会議を開催して詳細な審議を行い、投票とコメントの作製を行う。
FDIS 10993-3: Local effects after implantation
専門委員とシカゴ会議参加者に配布して、シカゴでの改訂がきちんと反映されているかをチェックし、それが確認されれば賛成とすることとした。
4)事務局からの報告と委員交代・追加について
○ ISO Global Directoryへの登録の報告と登録者の責任の確認
○ 西田委員(日本メディカルマテリアル)の退任を承認した。
○ 新委員として、以下の諸氏を承認した。
吉原 雄祐 氏 (日本メディカルマテリアル)
佐藤 哲男 氏 (旭化成メディカル株式会社)
配島 由二 氏 (国立医薬品食品衛生研究所)
菊池 裕 氏 (同上)
5)その他
TC150(米山)、TC172(大橋)の現況について、および、次世代医療機器開発・ガイドライン策定支援事業(土屋)について紹介があった。