令和4年度 第1回TC 194国内委員会議事録
日時:令和4年 4月19日(火) 14:00 – 16:35
開催形式:MT JAPAN会議室201(WebExとのハイブリッド形式で開催)
出席者(敬称略)
委員
現地:山本(委員長)、坂口(副委員長)、加藤、宮島、野村、金澤、穴原、矢野、髙島、中岡(事務局長)
Web:小林、谷川、牧野(メニコン、新)、森下、伊藤、森、須井、岡(PMDA、新)、福島(PMDA、新)、石川、藤井、松永、平井、中村、吉原、橋本、岸田、岩﨑、田村(広島大学病院、新)、黒澤、畑中、米山
オブザーバー
現地:玉井、岡橋(住化、新)、福永(住化、新)
Web:河内(TC 276、新)、浅井(TC 210、新)、小川(テルモ、新)、田村(テルモ、新)、山口(JMS、新)、山本(東北大、新)、山田
議事
1. 開会の挨拶
開催にあたり、坂口副委員長から挨拶と所属変更が紹介された。また、2項までの進行については、一時的に中岡事務局長が務めることとなった。
2. 委員長の交代、並びに委員等の追加(審議事項:メール事前連絡済み)
- 委員長の交代について
蓜島前委員長の定年退官に伴い空席となっていた委員長に関しては、国立医薬品食品衛生研究所医療機器部長に新たに就任した山本栄一様を迎えることが提案され、全会一致で承認された。
- 新規委員候補について
PMDAより、GCPの標準化を担うWG 4活動を増強するために医療機器信頼性調査課に所属する岡敏子様、福島弘子様を、委員会全体の活動増強を目的として元PMDA医療機器審査第二部長で現在は広島大学病院所属の田村敦史様を委員として推薦したい旨が説明され、全会一致で承認された。また、コンタクトレンズ協会からのリエゾンを担当していた松永委員より、今年度よりリエゾンをメニコンの牧野圭太様と交代したいという申し出があり、全会一致で了承された。
- 新規オブザーバー候補について
事前にメールで就任の可否を確認した前委員長推薦の住化分析センター岡橋典子様、福永辰也様、WG 14の増強を目的に平井委員より推薦されたテルモの小川理恵様と岸田副委員長から推薦された東北大の山本雅哉様のオブザーバ就任についての審議を行い、全会一致で了承された。
- 委員退任について
WG 4副査を務めていた藤井委員から社内異動に伴いTC 194への関与が困難になったことによる退任依頼が示された。状況を考慮し、残念ながら希望を受け入れ退任を認めることとなった。
- リエゾンについて
近年のISO 10993シリーズの改訂作業において、ISO 14971 “Risk management”を参照した文章を本文中に追加する要望が多くなっており、不適切な引用が記載された標準が作成される懸念が強くなっている。そこで、当該ISOを作成するTC
210からリエゾンを迎えてその内容を国内委員会としてしっかり理解する必要があると判断し、TC 210からリエゾンとして国内副委員長を務めておられる浅井様を迎えることが石川委員より提案され、全会一致で了承された。
3. WG活動内容報告
WG 1から順に、主査、副査から資料を用いて活動状況が紹介された。なお、以降の進行は新委員長が務めた。
- WG 1(坂口副委員長)
資料以外に、中岡事務局長から改訂作業が開始したPart 1の修正Scopeが追加で紹介された。4/22に編集会議が設定されているため、対応等についての質疑が行われた。
<質疑>
- 市販後に関するScopeの対象がRSUDなら問題ないと思われるが、医療機器全般の市販後安全性を意図しているのであれば相応しくないと思われる。
→市販後データを次世代製品の評価に使用するという意図での追加であれば良いのではないか?
→ISO 14971の中で議論すべき事項と理解するので、ISO 10993シリーズの目的には合致しないと考える。
→医療機器の改良に関してはISO 13485の設計管理の対象になる。その意図をここに記載する目的を明確にしないとISO 13485と重複が生じる。
→今までは不明だった生物学的安全性の懸念が新たに出た場合の対応を記載するのであれば理解できるが、その点もISO 13485で対応できるはずである。
→承知した。ご意見を踏まえて編集会議で日本としての意見を入れ込むよう努力する。
- エンドトキシンを含んでいる可能性がある場合には評価を要求しているが、Part 1に入れるべき事項かは不明である。
- 誤使用の定義によっては使用部位が変わるので十分な議論を依頼する。
- WG 2(吉原委員)
資料どおり
- WG 3(黒澤委員)
資料どおり
- WG 4(矢野委員)
資料どおり。
<質疑>
- MDRに整合させる目的のみで改訂するという提案は妥当ではない。
→同意する。しかしながら、欧州ではこの規格が規制に利用されていることから、整合性が取れないと改訂という提案が欧州から出るのは仕方ない。
→国際標準という立場を考慮すれば、MDRとは関係なく、個別事項で問題があるため改訂を提案するのが自然な流れである。
→同意する。必要となるMDRとの差分を欧州側が抽出してから議論を進める形であれば受容できる。
- 治験に関する標準に、製造販売全体のリスクに関するISO 14971の概念が入ってくるのは妥当なのか。
→ISO 14971で規定しているリスクベネフィットバランスは最終製品に対する全体評価であるため、ベネフィット確認が主目的となる治験の標準にISO
14971の概念を入れることが妥当とは言い難い。
→承知した。ここまでにいただいた意見は、次の会議でWGに提供する。
- ISO 14155は欧州においては市販後 GCPのように思われるが、その理解で問題ないか。
→承認審査のシステムが異なるので、その理解で問題ない。現行のISO 14155は市販前、市販後のGCP双方を考慮した内容になっている。
- 用語の整理はMDRと関係のある作業か。
→現行のISO 14155作成作業中、欧州側が用語についてMDRとの整合性を取るための作業を怠っていた。そのため、今回用語の整理が対象になっていると考えられる。
- WG 5(宮島委員)
資料どおり。
<質疑>
- Pilot studyの結果はいつ出るのか?
→データが揃うのに時間を要しているため、正確な時期は不明である。
- Pilot studyの目的をご教示いただきたい。
→4種類の試験の性能比較検証になる。
- WG 6(橋本委員)
資料どおり
- WG 7(坂口副委員長)
資料どおり
- WG 8(金澤委員)
資料どおり
<質疑>
- 感作性について、オリンパスとしては協力したいので、可能な範囲を検討いただきたい。
→了解した。検討する。
- WG 9(谷川委員)
資料どおり
- WG 10(中村委員)
資料どおり
- WG 11(平井委員)
資料どおり
<質疑>
- ISO 14971に関する表現はどのように弱められたか。
→ガイダンス的な扱いとなるように修正が施された。
- ISO 13485への言及はあったか?
→特にない
- WG 12(金澤委員)
資料どおり。 なお、抽出方法に関連した情報として、WG 15のTask Forceで行われた抽出方法のRound Robin Test結果が論文化されたことが別委員より情報提供された。
- WG 13(宮島委員)
資料どおり
- WG 14(岸田副委員長)
資料どおり
<質疑>
- Part 18の修正内容は大丈夫か。
→Part 18自体は大丈夫だが、Part 1にその位置付けを明確に記載いただきたい。
- UF = 2とした根拠となる論文があるとのことたが、内容は把握しているか。
→まだ内容を確認していない。
- WG 15(坂口副委員長)
資料どおり
- WG 16(中岡事務局長(代理))
資料どおり
- WG 17(宮島委員)
資料どおり
- WG 18(玉井オブザーバー)
資料どおり
<質疑>
- 具体的な討議対象は何になるのか。
→Reusable以外を目的とした医療機器の清浄性を討議することになると理解しているが、Draftの内容を再度精査して委員会に情報共有する。
4. 投票案件について(中岡事務局長)
資料に基づいて、投票済みの案件の概要、今後投票すべき案件が紹介された。
5. その他
- 今後のTC 194総会について
現在、コロナ禍のため対面式会議は禁止されており、今年度対面式で総会が開催される見込みはないことが改めて報告された。
- その他
特になし
以上