< 眼内レンズ インプラント・データシステム委員会 >
眼内レンズ・インプラント・データシステム委員会は、日本眼内レンズ屈折手術学会内に常設され、山中昭夫委員長(神戸海星病院)を始めとして、下記の活動を行っています。
活動内容 (事務局: 日本大学、 澤 充)
- 摘出眼内レンズのデータベース
- 摘出眼内レンズの組織、細胞生物学的検討
- 物理・機械的特性
- 小児眼内レンズ手術症例の調査 (小児眼科学会の協力)
- インプラント・データシステム委員会議事録からの活動報告抜粋 (H13.8〜14.12)
- 眼内レンズインプラントデータシステム委員会活動報告(第7報) 2002年度
- 山中昭夫, 三宅謙作, 中前勝彦, 玉井信, 稲富誠, 山本節, 澤充, 石橋達朗, 大鹿哲郎,
江口秀一郎, 雑賀司珠也, 眼内レンズインプラントデータシステム委員会
- IOL&RS 17巻2号 Page139-145 (2003.06)
- 組織病理と免疫組織化学を用いて,材質と背景疾患によるマクロファージと異物巨細胞による細胞反応の差異の検討と,水晶体上皮細胞での細胞外マトリックス代謝及び細胞外マトリックス沈着に関与する成長因子に対する水晶体上皮細胞でのシグナル伝達の状態の検討を行った.ポリメチルメタクリレート(PMMA)とソフトアクリル製眼内レンズ(IOL)に対する異物反応性の細胞付着はシリコーン製IOLと比較して有意に多かった.又,白内障術後眼内炎に対する硝子体手術で摘出されたIOLの組織病理では,IOL表面の多核白血球の付着が感染特有である可能性が認められた
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- 眼内レンズインプラントデータシステム委員会活動報告(第6報) 2001年度)
- 山中昭夫, 三宅謙作, 中前勝彦, 玉井信, 稲富誠, 山本節, 澤充, 石橋達朗, 大鹿哲郎,
江口秀一郎, 雑賀司珠也、眼内レンズインプラントデータシステム委員会
- IOL&RS 16巻2号 Page212-216 (2002.06)
- 眼内レンズインプラントデータシステム委員会が日本眼内レンズ屈折手術学会内に設立され,眼内レンズ(IOL)の現状の評価とより生体適合性の良好なIOL開発のための基礎データを蓄積した.2001年の標本集積状況及び各種材質IOLの生体適合性の検討の進行状況について報告した.2001年度の研究目的の大部分は2000年度と同様であった.PMMA製IOLやソフトアクリルIOLの表面には,マクロファージや異物巨細胞が観察されるのに対して,大部分のシリコーンIOL表面には細胞性付着物が殆ど観察さず,PMMA,PBMA,及びソフトアクリルIOLには有意差は認められなかった.個々のデータのための標本数の増加を図った
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- 眼内レンズインプラントデータシステム委員会活動報告(第5報), 2000年度)
- 山中昭夫, 三宅謙作, 中前勝彦, 玉井信, 稲富誠, 山本節, 澤充, 石橋達朗, 大鹿哲郎,
江口秀一郎, 雑賀司珠也, 眼内レンズインプラントデータシステム委員会
- IOL&RS 15巻3号 Page225-229 (2001.09)
- 2000年1月1日から同年12月31日迄に眼内レンズインプラントデータシステム委員会に到着した摘出眼内レンズ104個を対象として,その変質や生体内での劣化等の変化や表面における細胞外マトリックス代謝,材質による細胞反応の差,レンズの支持部の変形の程度等について検討を行った.シリコーン眼内レンズの表面には細胞性付着物は殆ど認められないが,その外の材質の眼内レンズの表面にはマクロファージや異物巨細胞が観察された.残存水晶体前嚢から眼内レンズ光学部前面への水晶体上皮細胞の増殖は,ハイドロゲル眼内レンズでは他の材質のものよりも著しく強かった.支持部の変形はone-piece型よりもthree-piece型の眼内レンズの方が有意に大きかった.光学部中心の偏位はthree-piece型の方が小さかった.眼内固定期間と支持部の変形と光学部の偏位の間に有意差は認められなかった
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- 眼内レンズインプラントデータシステム委員会活動報告(第4報) 摘出眼内レンズの組織病理学的検討の活動報告 (1999年度)
- 山中昭夫, 三宅謙作, 中前勝彦, 玉井信, 稲富誠, 山本節, 澤充, 石橋達朗, 大鹿哲郎,
江口秀一郎, 雑賀司珠也, 眼内レンズインプラントデータシステム委員会
- IOL&RS 15巻1号 Page58-62 (2001.03)
- 1999年の摘出眼内レンズ(IOL)標本集積状況および組織病理学的検討の進行について報告した.検索対象の摘出IOLは94個で,2個には水晶体嚢が付着していた.IOL表面や水晶体嚢の細胞外マトリックス代謝に関連するサイトカインの局在を中心に組織病理学的検討を行い,摘出IOL表面の細胞においてトランスフォーミング成長因子群,塩基性線維芽細胞成長因子,血小板由来成長因子の産生を確認した.付着細胞数はシリコンレンズが他の材質のレンズと比較して有意に少なかった.摘出水晶体嚢についてはSmad蛋白質の役割とその際の細胞増殖活性,他の成長因子の発現を検討した
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- 眼内レンズインプラントデータシステム委員会活動報告(第3報) 摘出眼内レンズの組織病理学的検討の活動報告
(1998年度)
- 山中昭夫, 三宅謙作, 中前勝彦, 玉井信, 稲富誠, 山本節, 澤充, 石橋達朗, 大鹿哲郎,
江口秀一郎, 雑賀司珠也、眼内レンズインプラントデータシステム委員会
- IOL&RS 13巻2号 Page106-110 (1999.06)
- 1998年の標本集積状況及び組織病理学的検討の進行について報告した.本年は,特に材質による細胞反応の差異の検討と白内障手術後の水晶体嚢での細胞反応による細胞外マトリックス沈着の検討を主要課題とした