TC 150の活動状況について(2019年)
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TC 150 “Implants for surgery”(ISOのページへ)
1971年設立
議長:Mr. John Goode (米国FDA)、幹事国(事務局):ドイツ(ドイツ標準局)
参加国:日本、米国、ドイツ、英国、フランス、韓国等 (P-member 29ヶ国)
オブザーバー参加国(O-member) 17ヶ国
発行IS:165(うち14件が直下のWGで発行)、討議案件:45(内6件が直下のWGで討議中)
国内審議団体:
討議内容:
その名の通り、外科用インプラントに関連する国際標準を作成するTC。具体的には材料規格、人工心臓、人工関節等の品質・評価に関する国際標準を討議中。これまでに156の国際標準を作成している。現存するWGは7つ(2つ新設)、SCは6つである。詳細はリンク先のISOホームページを参照していただきたいが、以下にTC 150に現存するSC及びWGを示す。
WG:
SC:
材料規格や人工関節の試験法等の標準化のいくつかが我が国主導で行われており、パーソナライズド人工関節や試験用模擬骨に関する標準化も日本主導で行われている。これらの提案には、現在、急速な発展を遂げている三次元積層造形技術、いわゆる3Dプリンターによる作製技術も絡んでおり、2015年のベルリン総会では三次元積層造形の標準化を行っているTC 261 “Additive manufacturing”とLiaison関係を構築している。なお、Liaison officerは日本のTC 150国内委員会委員が務めることとなり、情報収集が容易となった。
2019年の状況:
パーソナライズド人工関節や試験用模擬骨も含め、引き続き材料規格や人工関節の試験法等の標準化のいくつかが日本主導で行われている。これらの提案には、現在、急速な発展を遂げている三次元積層造形技術、いわゆる3Dプリンターによる作製技術も絡んでおり、現在、三次元積層造形の標準化を行っているTC 261 “Additive manufacturing”とLiaison関係を構築している。なお、Liaison officerは日本のTC 150国内委員会委員が務めることとなり、情報収集が容易となった。
2018年は~Sweden、Lundで総会が行われた。この総会で、以前からTCとして取り組んでいた他の標準化機関(Standard Development
Organization: SDO)との作業重複を避けるためのタスクフォース活動が一区切りし、作成されたルールが全メンバーに提示された。また、そのルールに基づいた作業が所属するSC及びWGの新たなタスクとなった。なお、本TCが想定しているSDOはASTMであり、それを重視した報告用テンプレートも準備された。
2018年のSan Diego総会から、日本が提案したインプラント評価用の患者モデルに関する標準を討議するための新しいWG 14が立ち上がった。Lund会議においても日本メンバーが出席者の大半を占めたことから、標準化対象の明確化、必要性及び妥当性についての周知は未だに不十分だと思われる。その後、Web会議が複数回実施されているようであるが、作業が前進している印象は薄く、更なる活動強化が必要である。日本からポリマー材料の新たな評価技術に関する標準提案の球出しがSC
1にて2年連続で行われた。しかしながら、その有用性に対する理解は深まらず、更なるデータの提示を求められた。追加試験が実施されるようであるが、類似のASTM標準との明確な違いを示す必要に迫られているため、その試験系に関する検討も必要だと思われる。
前述したとおり、TC 261とはLiaison関係を構築していたが、Web会議等を介して、Joint WGを立ち上げ、「積層技術を利用して作製したインプラント」に関する標準を立ち上げることが双方のTCにて決議された。会議自体はTC
261と同時開催のようだが、その所属については本TCとなっている様子である。なお、ConvenorはLiaison Officerを務めていたTC
150国内委員会委員が務めることとなった。
(JWG 1 “Joint ISO/TC 150 - ISO/TC 261 WG: Additive manufacturing in surgical
implant applications”)
Last update 2020.03.18
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